これで捻挫しないのか…。キックの時に軸足の足首がグネってる謎。

インサイドキック

こんな足首見た事ないですか?

ちょっと画質が荒くてすいません。こんな足首グネッとなりながらフリーキックやロングキックを蹴ってる選手を見かけたことがありませんか?サッカーやってる方なら見たことあるんじゃないかと思います。中村俊輔選手のフリーキックなんかが一番印象にあるかもしれません。

いつもパフォーマンスやプレーに直結する技術ばかり考えていても、気が張ってしまいます。「うわー、すごい!!」とか子供が驚くような身体の使い方だったり、「あれはこんな理由でな…」なんてドヤ顔でお酒の席でネタにするくらいの話だっていいんじゃないでしょうか。

一応結論から申し上げますと、この動きそのものは「真似て」やろうとしなくて結構です。キックするうちに自然と出てくればいいなと思います。なお、こんな風に蹴れる選手はけっこうロングキックが飛ぶタイプです。

ちなみに今僕がこれを書いているときはワールドカップ中です。ぜひロングキックの時など軸足の足首がどんな動きしてるかなーって確認してみてくださいね。

これはそもそも良いの?悪いの?

この足首の使い方自体はGoodです。決して悪い動きであったり、スポーツ障害と関連するような身体の使い方ではありません。実際こんな感じで蹴ってるプロ選手はたくさんいますし、もっと言えばこんな蹴り方ができる選手は結構パフォーマンスが高い方だと思います。

そして中々アマチュアやジュニア世代ではお目にかかれない動きでもあります。

実はこの動き、体幹や股関節がしっかり機能しているないとできない動きなんです。ではその理由をご説明いたします。

足首(距腿関節)の動きがこの「グネ」である

 

まず、この「グネ」をご説明いたします。この「グネ」は距腿関節という足首の関節で起きる動きのことですね。

インステップキックの蹴り方

2018年6月30日

これを専門用語で「内返し」と言います。(ただし、最近は微妙に学会によってこの運動の名称とは違った定義としていることもあります。いちおう僕は古典的な「内返し」って表記にさせて頂きます。)この距腿関節は本来ならこんな運動をメインにする動きだと教わります。

足首をパタパタ動かす運動です。この足首が下に向く運動を「底屈」と呼びます。インステップキック なんかで出てきた運動のことですね。

ちょっと先ほどの「内返し」って言葉と違いますよね。内返しは底屈に加えて、つま先を内側に捻る動きが混ざっているものを言います。

※かなり噛み砕いた表現をしています。

こんな感じです。キックの写真の足首の感じと似てますよね?内返しに着目するポイントは、この写真に加えてある一本の軸です。底屈に加えて、この軸に沿ってつま先を内に向ける運動が加わっている訳ですね。これを「内転」と呼びます。この軸はキックの時に脚や上半身を捻る「軸」になっている部分です。

 

キック、バッティング、ゴルフなんかは回旋のスポーツです。捻った回転の力をボールを飛ばす力に変えるわけです。その回転する力が足首にも伝わってきます。その力が伝わった後の、軸足のフォロースルーみたいなものが足首の「グネ」になっています。ですがあまりバッティングなどではこの足首のグネは見かけません。(少しはありますが)これはサッカー特有のパターンです。サッカーのキックとバッティングなんかは、捻る点は似ているんですが捻る方向が逆です。

サッカーはキックした足でそのまま前に行ったり、着地したりすることもあるのが特徴的ですね。

実はそんなに踏ん張っていない

こんなにグネッと足首がしている訳です。体重が乗ってたらおかしい感じしませんか?もしくは無茶苦茶足首が強いんでしょうか。この悩みは少しキック以外の動作で考えてみるとわかります。足の運びだけ考えると、キックはクロスステップみたいな感じなんです。ご自身でもクロスステップしてみてください。軸足が捻挫方向にひっくり返るのがわかると思います。これって足をクロスステップ方向に斜め前に出せば自然とこんな風になるようにヒトの足部や歩行はできているためなんです。体重移動がスムーズに行くと、こんな風に足首はグネッと動くわけです。

あの足首がグネッとなる現象は、キックの軸が出来ていて、しかも体重移動ができていると自然と生じる軸足のフォロースルーのようなものだと言えます。

まとめ

  1. キックの際、軸足がグネッとするのは悪いことではない。
  2. しかし、それは真似をするような動きではない。
  3. 「グネ」は回旋運動の結果。軸足のフォロースルー。
  4. 「クロスステップと同じだよ」と説明すると伝わりやすい。

いかがだったでしょうか?当ブログではできるだけご本人に役立つものを提供できるよう、わずかながら実践できる運動まで合わせて紹介できる、実践型のブログを目指していきます。ぜひご興味のある方へのご紹介などよろしくお願いいたします。

今回は小ネタみたいな感じですが。