逆サイドへ横断するパスが蹴れる選手になりたいですね。
長い距離のパスはインターセプトされるリスクがあるので、パススピードが要求されます。
ですが、インサイドキックではスピードが出にくいですね。
インステップで低くて早いグラウンダーのキックが蹴れればいいのですが、苦手意識のある方も多いと思います。
ロングキックの蹴り方に特徴があるように、グラウンダーのキックにも蹴り方に特徴がありました。
その特徴をまとめます。
グラウンダーのキックの特徴
- 足の甲と地面のなす角度が大きい
- 蹴り足の下腿は軸足と同じ傾き
- 軸足は前傾している
- スイングは少し「被せる」
足の甲と地面のなす角度が大きい

蹴り方でキックされたボールの質は変わります。
特にボールの軌道は蹴り方の影響を受けると考えています。
弾道を高くする場合(ロングキックなど)と、低くする場合(グラウンダーのキック)では、インパクトする瞬間の足の甲と地面の成す角度が異なるように見えることが多いです。
蹴り足の下腿は軸足と同じ傾き
グラウンダーのキック
軸足下腿の前傾
インパクトの瞬間の下腿の傾きほぼ同じになります。 pic.twitter.com/eRw9zhKQFv
— 望月哲平@埼玉でサッカーの動作を分析するPT (@deshi_football) December 30, 2020
足の甲の角度が異なるとは言っても、距腿関節が底屈位であることは変化がないようです。下腿全体が後傾するのはロングキック、やや垂直気味になるのがグラウンダーのキックです。この蹴り足の脛骨の傾きは、軸足の傾きとほぼ同じくらいになる傾向がありました。
再びザイオン選手
左はロビングで右はグラウンダーインパクトの瞬間
蹴り足の下腿の前傾角度が違ってみえませんか?軸足を意識することで、蹴り足が無意識的に変わることもあるかもしれません。 pic.twitter.com/ScK9PcQHwe
— 望月哲平@埼玉でサッカーの動作を分析するPT (@deshi_football) December 31, 2020
ロングキックを蹴る場合と比較すると、こんな風に蹴り足下腿の傾きが違うことがわかります。
軸足は前傾している
低い弾道のキック インパクトの瞬間
ジョアン・興梠・鈴木・福島・曽ヶ端(敬称略)
ディフェンスラインで低い弾道の横断するパスが出せて、顧問の先生に褒められて嬉しかったことを覚えてます。下手だったから嬉しかったんですね 笑
蹴れるだけでサッカー無茶苦茶楽しくなりますよ。 pic.twitter.com/qd0FHpwwS5
— 望月哲平@埼玉でサッカーの動作を分析するPT (@deshi_football) December 26, 2020
グラウンダーのキックを蹴る時、ほとんどの場合軸足の脛骨は前傾していました。グラウンダーのキックを蹴るのに、蹴り足を神経深くコントロールすることよりも軸足の曲げ具合やキックに至るまでのステップワークを重要視した方が無意識に蹴れてしまうのかもしれません
スイングは少し「被せる」
グラウンダーのボールを蹴る時
スイングの軌道を追ってみると、インパクトの瞬間はやや「ダウンスイング」して見えます。
皆さんも上から足を被せて蹴るイメージがあるかもしれません。(そして被せすぎて失敗する。)
結構繊細なスイングコントロールなんだと思います。#鈴木大輔 #キック pic.twitter.com/mKVLdpweKI
— 望月哲平@埼玉でサッカーの動作を分析するPT (@deshi_football) January 1, 2021
グラウンダーのキックでは、スイングを「被せて」蹴ろうとする意識があると思います。
確かに、インパクトの瞬間はややダウンスイングのように見えます。
ですが、意識して被せるよりは軸足の踏み込み具合などで自然に調整されるくらいの微妙な要素なのかもしれません。
縦パスでも必須の技術
#浦和レッズ の #西川周作 選手が、低弾道パスでチャンスメイクを狙う🔥⚽️@SHUSAKU_1 @REDSOFFICIAL #Jリーグ pic.twitter.com/9gxYtyYoTz
— Jリーグ (@J_League) November 23, 2020
一連の流れが理解できると、遠目に見ても蹴り方が違うなって感じることができると思います。この局面でこんな風に蹴れると、プレーの幅が広がりますよね。
おわりに
今回は弾道の高低を変化させた時の身体的な特徴をまとめてみました。
今後は左右への方向の乱れ、つまり真っ直ぐ飛ばすことについて調べていこうと思っています。